Saturday, December 22, 2007

週末

朝起きた瞬間に
「ああ、きょうは異邦人を読もう」と思って
数年前からずっと本棚にあった新潮文庫の異邦人を持って近所の公園に行った。

紅葉が終わりの時期に来ているようで地面を落ち葉の洪水が覆っている。
本気モードで写真を撮りながら、公園ではなく神社のベンチで本を読み始めた。

わたしは10年前にほぼ同時期に
「罪と罰」と「ライ麦畑でつかまえて」を読み、「新世紀エヴァンゲリオン」を観た。それぞれの主人公はみな男性だが女であるわたしが共感できたのは、前向きだけど常にでんぐり返っているようなライ麦畑のホールデンだけだった。ラスコーリニコフには嫌悪すら憶えた。

きょうのわたしは
「異邦人」のムルソーにも共感はしなかったが、彼が司祭に対し感情を露わにした瞬間、胸がすく思いがして本を握る手に自然と力が入った。

日々の生活の中で
現れては消え、生まれては消し去っている
水泡のよう説明のつかない怒りや嘆きに対し、
ムルソーはわたしには一読では到底理解できない哲学と信念によって、司祭に対する言葉にしていると思った。

どこかに旅行にでかけたわけでもないし、
早起きして1日が始まったわけでもないけれど、
この週末はずいぶんとたっぷりとした時間を過ごした気がする。

終わった感じがしない贅沢な週末は明日へつながる。

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